詩の倉庫 34点展示


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夢判断


いつもいい所で切れてしまう夢だけど

何が良かったのか全く思い出せずに

思い出ばかりが咲き急いで

止まらない 止まらない

この思いを届けたくて 口に出したくて

でもどんな気持ちか伝えられなくて

もどかしいに違いない 夢

思い通りにならない夢

思い通りにならない今

そうそれはきっと大切な時間だから私

止められない 止められない


恨む蛇


あの仔には羨ましい位細い手足が付いていて

私には有る筈の無い手足が在るだけで 蛇

恨み言は吐いて捨てるほど有るけど

林檎ほど魅力的な果実は無いという程

神が創った人間たちが罪ならば 神もまた罪

恨み事は重々私が引き受けよう

さぁお食べよ 甘い禁断の果実

人が人として生きていけなくなるには受けよう罪を 恨む蛇


カンテューシャの樹


あの日のように あの晴れた夏の日のときのように

無邪気に笑えば カンテューシャの樹

木漏れ日も新たに君の頬を夏色に染めて

風に舞って飛んでいった白い帽子を追いかけるように

黄金色の髪とひどく眩しそうな青い瞳に 雲

呟く様にさよならを言えば カンテューシャの樹

今だから微かに見えるあの日の風の色

思い出せる筈も無かった白い閃光 無くしたあの夏の帽子

もう会えることは無い カンテューシャの樹

秋を見ずに旅立った黄金色の君に


グラス精神論


僕のコップはお気に入り

名前はグラス 陽気なグラス 大人が叫んでも気にしない

僕らはとっても仲良しだ 僕のグラスは人気者

街に出たら大盛り上がり 僕のグラスは僕のだから

僕もとたんに大盛り上がり!

僕のコップはお気に入り

動かなくなってもお気に入り 匂いがしたって気にしない

だって僕らは仲良しだ

大人はいつも嘘をつく

「其れはコップじゃないぞキャットだぞ!」

「もう死んでるわ 放しなさい!」

僕のコップはお気に入り

だから死んでも離さない


甘味処


いくら好きがたくさん集まっても

愛には絶対にならないから 

いくら好きになっても

愛の無い性交は交尾でしかなく

好きでしかないヒトは日々発情

好きになるだけなら猿でも出来る 猿畜生

居て欲しい時に帰る 去る畜生

愛してるだけなら犬でも吼える 犬畜生

居て欲しい時に居ない 居ぬ畜生


白い箪笥


魔法の箱は 夕闇に染まって茜

何時まで待っても来ないだろう あの人は

僕の気持ちも知らずに ヒラヒラと

魔法の箪笥は 太陽に沈んで白夜

使うこと 使われる事忘れ去られて

何もかもが億劫になりそうな明るい午後

今は只の箪笥 古ぼけて仕舞って青

あの人も舞い過ぎて尚

僕も死ねば 当然ながら骨は白


鈍いナイフ


つまりは 只の存在だから

気にすることすら面倒くさくて

忘れ去るほどの労力を惜しむから

居てもいいよと言われるだけ

それ以上は求めないし 求めたくも無い

強く握れば確かめられる硬さ

やさしく触れても 冷たいだけで

もっと強く握れば淡い違和感と硬さ

そのまま引き抜けば確かに切断の刹那

つまりは 結局貴方も鈍いナイフ


愛情賛歌

ホゥラごらんよあの大海の向こう

愛されることの大前提

届く手の位置 ビイドロのように

薄く鮮明 輝く光

まだかまだかと 女供が

巻くし奉る情緒坂

連られて泣けば三界塔

愛する意味など 露とも知らず

愛する意味など 誰とも知らず


極小世界観


いじめられるのは 僕の世界を皆知らないから

知らせることすら面倒だから 白い残骸

群がるように又群がる当たり前

億劫なだけの残骸から 禿げ親父が偉そうに声

嫌だ 何もかもが嫌だ

友人という名前の金食い虫たちが 噛む心

助けを呼ぶだけの声が無いから 白い残骸

当たり前が群がる又群がるように

面倒なだけの残骸から 世捨て人達の声

嫌だ 何もかもが嫌だ

以上 少年曰く。

お前の世界なんぞに 誰が入り込める暇があるのか?

お前だけの疑問と感情 極小世界観風情


意味である意味


意味がわからないのは

お前の頭が悪いだけ

意味がわからないのは

お前に能力が無いだけ

意味がわからないのは

お前自身に 意味が無いから

意味が無いことの意味なんぞ 存在しないから

意味が無いことに罪など存在しない


カルマ疑惑


生命を摂取して生きて良くのは罪じゃない

悲鳴を上げない植物だけ食べるのも罪じゃない

食べるために人を殺しても罪じゃない

生きていくために死んでも罪じゃない



だから 罪を決めるのは貴方

何事も

だけど 罪を執行するのは他人

何事も

だから 最も恐れるべきものは他人


白い街


振り返れば 風

白く光る 坂道が眩しく

誰も居ない 街

時が止まったかのような

私だけが時間を逆行しているような

歩み始める 脚

歩み留まる 思考

揺らめ往く風に目を閉じながら

今私は何処に居るんだろうか

誰も居ない筈の 永遠の時


永遠


君と一緒になれるなら 何処までも行こう

ほら あれが世界の果て

君と一緒に居られるなら どんなことでもしよう

ほら これが月の欠片

夜空の星を ほうき星で集め 小さなキャンディーを作ろう

君がいつまでも 夢を見ることが出来るなら

僕は何だってしよう ほら僕は

だから僕は

君が死んでも 泣いたりはしていないんだ

安心して 天国に行けばいいんだ

君は 何も心配なんてしなくて良いんだ

そんな僕は 君に 最後に

君に永遠というおやすみのキスをあげよう


奇運遭遇率


地球から生命が産まれる確立と

私と貴方が出会える確立は同じ

其れこそが正に奇運マテリアル

真実を知ったような口ぶりの貴方と

我侭ばかりいう私の口

例えることも出来ない奇運エトランゼ

世界で一番不幸な私と

世界で一番幸せな貴方

愛し合うことが出来たのは

運命ではなく正に奇運フォルテシモ

私が意味もなく貴方を殺す確立と

地球から生命が産まれる確立は同じ

死という曖昧な空間まで奇運ライドライト


青空否定


空が青いといっても 私が見ている空と

貴方が見ている空は違う 確かに

同じ所を見ていても 見ている場所は絶対に違う

私はここから 貴方はそこから

同じものを同じものとして感じるには

私は貴方に近づくしかないね

私は貴方 貴方は私

でないと 共感なんて出来ないじゃない

私の中に貴方 其れが一番自然

貴方を全て受け入れることができるなら

でないと 共感なんて出来る筈ないじゃない


溶けろ指


せせら笑う貴女の中へ 咽ぶように絡む指は

這い上がれない断崖の飛沫を上げて

泡沫でも良い波を超えて又僕の首を絞める

白昼夢だけが真実を知るように

仰け反る背中に爪を立てると

暁など遠に忘れ去られて 朝

この世の果てなんて興味が無いし

貴女が果てては 溶けろ指


存在価値の無い毛布


僕には眼球が無いし 貰えるべき手足も無い

体もあるかどうか朧気で理解のみ残った

嗚呼 醜いものだけど確実に愛しい

嗚呼 疎まれるべき絶対正義達に

捻る事が出来ればわかり易いのだろうが

僕には捻切る手が無いことは理解できた

嗚呼 あるはずの無い過去に振り回され

嗚呼 何時からか暗闇も忘れ去られて

みなに出来るのは隠すこと

僕の存在を認めないことしかないだからこそ

僕は 暖かい毛布に包まれる

僕の存在を消す 唯一意味の無い毛布に


マテリアル


寂しい神様が 他の神様を作り

神様が動物や人間を作り

蛇に堕ちた人間を楽園から追放したのは

悪に染まることが神には許されなかったから

神は犯されてはならないらしい



神が居るならばこの世界はすでに地獄

神は神以外に犯されることが無いから

神が興味あるのは神の事だけ



神に縋る人間ほど意味は無い

動物に縋る人間とそれは同列なのだから

それは 異物を排除する受け継がれた無駄達


電気仕掛けの猫


精巧に動くこの猫が電気仕掛けなら

私は確実に夢を囁く

日々動き回る人間達が電気仕掛けなら

私は確実に自分を嘆く

要するに 自分の世界が

世界が自分の希望した世界じゃ無ければ

生きて行く必要性は無いんだと思う

それは確実に私の我侭なんだと思う

だから人生は必要性で動くものじゃない

人生は電気仕掛けで動くものだと思う

確かに


過去


思いのほか粘着質で

造形しやすく歪で

でも愛着がある


偽物の幸せがあり

一時の安堵感があり

でも正しくは無い

歴史は過去の積み重ね

人生は今の積み重ね

今と過去は交わることは無いけれど

今と過去が交わるところに自分


素敵鉛筆画法


思い出と言うキャンパスに

絵描こう素敵鉛筆画法

素早く 大きく 正確に

夢色 虹色 暗闇色

どれも嬉しい鉛筆画法

多分悲しい鉛筆画法

好きなあの人に話すなら

教えて素敵鉛筆画法


漂流一過


漂うだけなら楽だけど

人間飢えには絶対勝てず

夢見るだけで漂って

行き着く先は彼方より

いつかは廻る 漂流の彼方

其れが一過 又漂流

人間飢えには絶対勝てず


プチ・マゼンダ


僕の好きな彼女はプチ・マゼンダ

妖艶とはほど遠く只華やかに踊るだけ

其れより薔薇より素晴らしい花の香りが

僕のささやかな欲求を満たしてくれる

僕の好きな彼女はプチ・マゼンダ

閉じ開きして招く最高級の粘膜質から

妖艶とはほど遠く只華やかに踊るだけ

此れより何より暖かい朝日と雫が

僕のささやかな思いを満たしてくれる


足恐怖症


下を見るのが怖い

嗚呼何でこんなに醜い足で皆歩くんだろう

歩くことの意味なんて誰が知っているのだろう

先急ぐ足たちは様々な一面を持ちまた

醜く変化していくと言うのに誰も気がつかない

上を見て歩く

上を見て歩く?

歩けば足 足が怖い

歩かず立ち止まって目を閉じて今

一旦私の存在をいま確実に消し去ることが出来た


存在否定


そうでもない なさそうでもない

たとえ話が好きな あの人にそっと寄り添って

寄りかかることが出来る それが嬉しいの 只

支えられないものしかなければ 崩壊の一途

確かな礎 守らせるのは努力

否定が存在するのは 存在が否定されるから

そうでもない なさそうでもない


コオドレス電信


御手軽 極楽 電信模様

伸ばせよその手 汚れたその手

コオドレス電信 常日頃

情緒 怠惰派 恋愛模様

彼奴に抜き手 留まり候

コオドレス電信 非日常

やからかせんと ねれとんと

やからかさあと しねとんと


大体果実


柔らかくて暖かい 太陽の光

浴びれば熟れる 熟れれば採られて

犇く裸体達に遠い思いを乗せて

夏 会いに行くなら夏

やさしく果ては厳しい 太陽の光

浴びれば熟れる 浴び続ければ腐り

腐る汁を真中より垂れ流し喘ぎ果てて

夏 いつも終わるのは夏


フェロモン スプレイ


好きという言葉だけイって

構わず私を抱き締めて

愛されるだけで満足だから

私は貴方の御用達

其れだけで善いの其れだけで好いの

立ち寄る過去の貴方が残してくれた

好きですと吹き込んだレコオダア

業と忘れた汗染みのシヤツに当たり前

其れだけで良いの?其れだけで良いの?

秘密でもなくなった私の孔と言う私

貴方の残り香フェロモンスプレイ


夕日


今日は貴女と沈む夕日を見た

思ったよりもずっと早く落ちる赤い太陽

煙草の煙が寒風に消えた

余所見をしている間に隠れていく太陽

それが綺麗だねと僕らは言った

事実 沈みきった太陽を惜しむかのように

光の筋が空の下のほうを染める

後ろからは濃い青が広がっている

子供のように無邪気に飛び跳ねた

これから月も出ないような暗い夜が待ち受けていても

そんな夜でさえ許してしまえそうな夕日

ふと思いついて夕日を河川敷で貴女と見た

煙草の煙が寒風に消えた


絨毯

踵で感じるほど価値はないのだろうけど

無いと困るだろうこのお気に入りは

愛してる人と居るときより落ち着くから好き

囁きあって確かめるのは億劫ではないけれど

無くても良いだろう恋人との一時は

絨毯で寝転がる時より掛け替えのないものだから


お気に入りなんてそんなもの

恋人なんてそんなもの


半分半分


言い訳がましく 今日もワリカン

精神体まで共有しているくせに

体裁だけは 何時も半分

一つになれたときは快楽的で

何時までも繋がることは不可能だから

接しまた離れる又人等

不完全だから支え合うと言う甘さなんて

別に毎日求めていない 只それだけ

甘さ快楽飽き果てたところで

言い訳がましく 今日もワリカン


和気藹々


笑顔と饒舌さえあれば

いつだって皆気持ちが良いだろう

笑顔と饒舌さえ本当ならば

殺し合いなんて絶対起こらない

御国の偉そうな爺共が

言葉巧みに和気藹々して

あの笑顔が本当ならば

殺し合いなんて絶対起こらない

複雑怪奇な和気藹々

されど求める和気藹々


湾曲シルエッタ


曲がれば曲がったでそれなりに美しい

完璧な直線にあこがれて狂ったメディアのように

曲がりすぎても歪で使えない心持ち

一方向しか見られないその悲惨な眼力達に

動いて見えれば想像できる点と線たちも

停止していれば漠然と点と線たちに過ぎないから

様々に見え隠れするシルエットに愛情を込めて

今放とう暗くなりかけた未来の自分達へ


快楽希望


苦しいから現実逃避なんて生易しく無い

只求めるの 只貪るの

其れは人類の超現実的主義

空気を汚すエレクトロなんか見向きもしない

この肉体だけで目覚める快楽は

人一人死んだところで変わらぬ世の中に

産むことに恐怖しながらの生産過程

有害物質は産むことを否定する要素

総人類の快楽は破滅の一方向

人一人溺れるのは悪いこと? 人一人足掻くのは悪いこと?

善悪なんて遠に乗り越えた境地

私の一途は快楽希望


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